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2022/02/02 00:00

NASU 661 WINE HILLS ができるまで



 2011年3月に起きた東日本大地震を踏まえて、2012年以降政府は、それまでの原子力発電重視のエネルギーから再生可能エネルギーへと転換する「エネルギー政策の転換」を打ち出しました。


 「太陽光発電」という言葉を見聞きしたことがあると思いますが、太陽光発電は再生可能エネルギーのひとつです。一定規模以上の出力値をもつ大型施設は「メガソーラー」と呼ばれています。エネルギー政策の転換にともない、那須町にも次々とメガソーラーが設置されています。
 太陽光発電所は「環境を壊さない」「自然に優しい」などと言われますが、設置するには雑木林や山林を切り開かなければなりません。「自然に優しい」と言いながら、結果的に自然破壊をしているのです。

「メガソーラーの設置によって那須岳の景観が破壊されていく。その前になんとかしたい」

 そういう強い思いから耕作放棄地や別荘跡地を活用してワイン用葡萄栽培に乗り出したのです。そして「葡萄を植えられる規模があるなら、ワイン醸造所(ワイナリー)を造ろう・・・」と夢を広げ始めたのです。



 

2018年 12月 酒類製造免許取得

2019年 11月 NASU 661 WINE HILLS開設準備室オープン

2021年   8月 ワイナリー本館着工

2021年 12月 ワイナリー本館完成

2022年  3月 ワイナリープレオープン




NASU 661 WINE HILLS が目指すもの


ワイナリーは「那須の豊かな自然や美しい景観を生かしながら、百年先にも残る居心地のいい空間」を目指した総合的な事業と位置づけし、さまざまな工夫を凝らしています。


例えば、廃棄処分された、栃木県産の伝統石材「大谷石」を譲り受け、階段、建物の壁面などに再利用しています。また、景観を配慮した小型の風力発電で再生エネルギーを活用した電力の供給や屋根に雨樋を設置し雨水を畑に還元するなど循環型の施設でもあります。


 延べ床面積1000㎡の規模の建物にはテイスティングルームやレストランのほかにワインの保管倉庫も完備。さらにワイナリー周辺にはブドウ畑や桑畑を巡る里山散策路が設けられ、果実の生産風景や豊かな自然も味わえます。また、観光関連施設として、宿泊用のコテージやアウトドアスペースを設けるなどして、単にワインの製造・販売にとどまらない、那須高原の新しい観光拠点として6次産業化を推し進めていきます。


 ワイナリーの場所は「那須りんどう湖LAKEVIEW」の向かい側、「ロイヤルホテル那須」を取り囲む形で、那須の御用邸の下に立地する広大な敷地は約13.5haあり、栃木県下では最大規模となります。
 

将来、このワイナリーを軸に那須地域の交通や観光、宿泊業など多くの産業が連携することで、地域産業全体の活性化につながってほしいと願っています。